The Considerations Before Judgement


天球構造の一番外側を占めている 神が住む場所 サイン 2

● サインは、幾つかの役割を持っています

  1. 惑星の位置表示機能
  2. 惑星に、ある特質を持たせる
  3. エッセンシャル・ディグニティーの与奪(ディグニティーの表を参照)
  4. 他の惑星による支え方(レシーブ、リセプションとされるもの)
  5. サイン同士の様々な関係を表現する(アスペクト、アンティッション等)

● 1.惑星の位置表示機能は、どのサインのどこそこの角度に惑星が在ると指し示す役割です。ASCの位置も表示されますから、同じチャートを共有できます。

 

● 2.惑星に、ある特質を持たせます

  エレメント(火[ホット&ドライ]・地[コールド&モイスト]・風[ホット&モイスト]・水[コールド&モイスト])によるもの、フィクスティー[カーディナル(活動宮)、(固定宮)、ミュータブル(変動宮)]とされるもの、男性格⇔女性格などが、最もよく使われます。

 

● 3.エッセンシャル・ディグニティーの与奪

  表を見ればいいのですが、下記のように付けていくと、手戻り作業が無くなります。手戻り作業が無くなると、チャートを楽に読めます。

 

  太陽を♊のサインの25.28に見つけたならば、それを書き込み、エッセンシャル・ディグニティーの表から、そこに☿を見つけ、イグザルテーションの惑星が無いので空欄にし、夜のチャートだったら、トリプリシティーには☿を書き込み、順次完成させていきます。

 

  すると、太陽が水星のサインに入っていることが分かります。

 

サインには、私たちの祖先によって様々な観測がなされてきました。

 

サインの始まりは春分点とされてから、サインに対する観測から分かって来る事が幾つもあります。例えば、時間をかけてゆっくり昇ってくるサインがあるかと思うと、駆け足のように早く上昇するサインもあります。ちなみに、日本では、天秤のサインは約2時間24分ほどかけて東の空を上昇し、魚のサインは1時間20分ほどで上昇します。長い短いが極端にあります。

12サイン

日本や西洋占星術の誕生の地、西洋では、左側にあたる蟹のサインから射手のサインまでが平均2時間以上かかり、右側の山羊のサインから双子のサインにかけては、2時間未満で東の空(アセンダント)を駆け上がります。

時間を掛けて上昇するサインを、ロングアセンション(蟹のサインから射手のサインまで)と言い、素早く上昇するサイン達をショートアセンション(山羊のサインから双子のサインまで)と呼んだりもします。別の名前では、時間を掛ける側の全てのサインを、直接的(ダイレクト)なサイン。そして、素早く上昇するサイン達を、間接的(インダイレクト)なサインとも言います。

 

これは北半球で起きることで、赤道付近ではほぼ同じになり、南半球では逆になります。

サインは又、昼の時間が同じという日が、牡羊のサインの中と乙女のサインの中に生じます。牡牛のサインの中と、獅子のサインの中、双子のサインの中と蟹のサインの中にもあります。それら、同じ昼の長さを持つ場所に太陽の代わりに惑星が置かれていても、あるいは、重要なカスプやハウスが置かれていても、その場所をアンティッションと呼び、意味があるとします。

アンティッション

互いのアンティッションにあたる場所にある惑星同士は、まるで、コンジャンクションのような作用をします。ただし、死や生に関するものには効きません。まるで、この世が幻影である事を物語るように、影のように作用します。

 

「私と彼は旨く行きますか?」

この質問の場合に、太陽と月がアンティッションだと、影の関係で進んで行くなら(正式なお相手ではなく、愛人として)旨くいく徴です。

書類を失くしたとして、

「書類は見つかりますか?」

カレントと書類を示す惑星、あるいは、ナチュラル・ルーラーの水星がアンティッションなら、見つかります。そして、水星がコンバストなら、コンバストが終わった時に偶然見つかるものです。


ロング・アセンション(ダイレクト)とショート・アセンション(インダイレクト)の間には、アンティッションとなるサインがそれぞれあります。それらショート・アセンションのサインは(オベイイング)、それぞれアンティッションとなるロング・アセンションのサインの言う事(コマンディング)を聞きいれます。

 

上記の太陽と火星のアンティッションであれば、ロング・アセンションにある火星の言う事を、ショート・アセンションにある太陽が聞き入れます。

この関係は、北半球で考えられていますが、南半球でも同じように作用します。