私は、50年以上西洋占星術を学んできました。西洋占星術とは、今から約2,400年ほど前にできたホロスコープを使う占星術です。その占星術は、ホロスコープ上に置かれる、目に見える7つの惑星、ハウス、サインなどを使う占いです。
学んでいる途上(2000年頃)で古典的な西洋占星術に出会いました。
古典的な西洋占星術は非常に具体的な質問に答えてくれます。「港に帰ってくるはずの船が期日に戻ってこない。難破したのか? 無事帰ってくるのか?」などの質問に答えを与えてくれます。
具体的な質問に、具体的な答えを与える占星術が存在していることそのものが、不思議でした。2001年当時、古典的な占星術の本は英文のものしかなかったのでジョン・フローリー氏に師事し、日本人として初めてコースを卒業し「ホラリー・クラフトマン」という称号を与えられました。
※ 私たちが取り組む西洋占星術の歴史は長くても約2,400年ほどです。
星座を使った星占いほど古くはありません。
(星座は聖書にも出て来るとても古いものですが、西洋占星術で使う4つの
エレメントはギリシャの哲学者[エンペド・クロス(紀元前5世紀)]が
約2,500年前に考案しました。それ以前には無かったものを使うことは
できませんから、西洋占星術は約2,400年ほどしか経っていません)
更に述べると、春分点を発見したのはカルディア人であり、約2,500年前の
ことになります。したがって、春分点を使う全ての占いは2,500年を遡れな
いことになります。
150年以上前、西洋でも時計はとても高価なものでした。500年以上前になると、カレンダーもまともなものはありませんでした(数年毎に変わったりした)から、誕生日なぞ知るよしもない人たちばかりが大勢いたのです。
それなのに、西洋占星術が誕生日を使って占えた❓ なんて、本当なのでしょうか❓
2,400年前から存在していた占いは、誕生日を使って占っていたの❓
ひょっとしたら、誕生日に基づかない西洋占星術があったのではと思いませんか ❣
私はジョン・フローリー氏に付いてから、西洋占星術の基礎から学び直しました。基礎の中身は、アスペクトとは、オーブとは、リセプションとは、ディグニティーとは、ハウスとは、等々をきちんと把握することでした。
西洋占星術のメソッドの中には、アスペクトを実感させてくれる体系があります。オーブを体感できる仕組みが伝わっています。リセプションが効くことを体験できます。そうやって法則を鵜呑みにせずに確実に実体験を通して法則が身に付くステップ(階梯)があったのです。
一旦、確実な法則を体感すると忘れることはありません。つまり、西洋占星術は記憶を頼りに読み解くものではなかったのです。私も何度も体験しましたが、ステップごとにつかむものがあります。学んでいる途上で何度も腑に落ちるものを体験します。それによって、確実にチャートを読む力が付いていきました。それらは、惑星の意味を(覚えるじゃなく)つかむ処から始まります。
西洋占星術の奥は深く、簡単な質問を、長い歴史を通して残されてきた法則で紐解くと結果が得られます。何よりも、自分で解けることが魅力です。自分で解くことで感動を覚えるのです。具体的な質問に具体的な答えを与えてくれます。実に、不思議です。法則はしかめっ面をした厳格なものというよりも、先人たちの残してくれた一連の提案と受け止めればいいでしょう。
相手の気持ちまでもが分かってしまいます。
クライアントの気持ちも、気付いていない所まで分かってしまいますが。
質問者は、何故、適切な時間を選んで占い師の元にやって来るのでしょうか❓
占い師が質問を聞いた時間と場所で判断をするのに、適切なチャートが出来上がります。
解けるのが不思議なくらいです。天の采配、そして、多くの法則を見つけてくれた過去の先人たちの叡智のお陰です。それだけで解けるのかというと、質問をしてくれるクライアントも必要ですし、その質問をたずさえて、チャートを作る瞬間にあなたの元へと尋ねて来る時間(あるいは、あなたがメールを開く瞬間)が更に不思議です。
きっと宇宙が同期をしてくれているからでしょう。答えを出すために、わざわざ宇宙が動くわけではなく、クライアントがちょうど時間を選んで尋ねる神秘は解けません。宇宙が、時間を選ばせてくれているのでしょう。自ずとそうなる、としか言いようがありません。
宇宙は全ての魂と同期しているから、とでも言うしかありません。
当スクールの伝える
古い占星術
● サイン ≠ ハウス
● 惑星側からと、サイン側からと、
両方から判断する視点を伝える
● 占星術的な惑星は決まっている
● リセプションを使う
● アスペクトだけで判断しない
● ディグニティーを使い、エッセンシャル
と、アクシデンタルの区別もある
● 読み方は、法則に基づいて整えられている
〇 17世紀以前から、存在していた
● テクストは、アラビア時代のものを基礎
としている
● 目的は、占いを行うこと
● かなり難しく、一年では学べない
教えていない
占星術
● サイン = ハウス
● 判断の視点は、サインの意味が中心
● 占星術的な惑星と、天文学的な惑星を
区別していない
● リセプションが無い
● アスペクト一辺倒
● ディグニティーを、ほぼ使わない
せいぜい、イグザルテーションまで
● 読み方が整えておらず、かなり自由
〇 17世紀以降に、作られたもの
● テクストはアラン・レオがまとめたもの
に基づいている
● 目的は、雑誌のコラムの執筆
● 一日で、勘が良ければできてしまう