惑星のエレメント



●多くの西洋占星術師は、7つの惑星以外を使っています。

 

 惑星はエレメントを持っていて、

  • 火のエレメント(ホット&ドライ)
  • 地のエレメント(コールド&ドライ)
  • 風のエレメント(ホット&モイスト)
  • 水のエレメント(コールド&モイスト)

以上の4つです。ホット・コールド・ドライ・モイストの四つは「元」と呼ばれていて、その中の2つを組み合わせて「元素(エレメント)」が構成されています。組み合わせの中に、ホット&コールドと、ドライ&モイストはありません。存在しないと考えられたからです。

 

 これらの言葉は、今日でも気象関係でよく使われています。それどころか、古代には全ての物がこれら4つの元素からできているのだと考えられていたわけです。

 

 

●古代の医学は、この4つのエレメントを使ってヒッポクラテスによってうち建てられました。この医学は、蘭学と称して、江戸時代に日本に入ってきた医学の基になっています。当時は病名を見るのではなく、体のバランスを元に戻して病気を直していたのです。

 

 医学の考え方が現在とはかなり違っていました。病名を判断し、そこから治療にかかるのか、体のどのエレメント(乾・湿・温・寒)のバランスを勘案してバランスを取ろうとするのか、大きな違いです。今日でも、バランスが大事だとの考え方は残っています。

 

 病気は生活習慣から起きるという考え方も、大きな括りとして、生活のアンバランスの探求にウェイトを置いたものと言えます。それが古代の医学では、極端に大きかったということです。病名が残されているということは、病気の中でも特に括られるものには、付いていたのでしょう。

 

 エレメントから判断する医療占星術の分野では、エレメントを持たない惑星を考慮の中に入れられません。多くの惑星を使う占星術師たちも、一旦古典的な医療占星術に戻ると、七つの基本的な惑星を使う作法に戻ってしまいます。医療占星術の示す重要な事柄は、内容そのものよりも、西洋占星術のもっとも基本的なことに目が向けられることに外なりません。

 


●西洋占星術の歴史から、当然とも思えるこの回帰は、西洋占星術が七つの惑星の並び方、いわゆるカルディアン・オーダーと、ギリシャ哲学の中の四つのエレメントという考え方が組み合わさってできたということと無関係ではありません。

 

 西洋占星術での古代の医療の取り組み方は、4つのエレメントを分析する方法でした。サインは、エレメントを持っています。7つの惑星もエレメントを持っています。天文学的な惑星にもエレメントを持たせた占星術師はいるのですが、どのような考察によってエレメントを付加したのか、又、そのようなエレメントで判断して効くのか効いたのか、例題を見ることはありません。これでは、安心して使うことができません。

 

 伝統的な占星術に固執する占星術師は7つの惑星を使っています。そして、強い光を放つ恒星も使っています。恒星は特定のエレメントを持つわけではありませんが、状況を強く示唆する場合があります。例えば目の病の場合に、ASCのロードや太陽や月が、星雲や星団と重なっている場合がとても多く目にすることが挙げられます。すると、男性か女性かによって、右目が悪いとか左目が悪いとかまで判断ができます。

  


●余計な話をしましたが、チャートを読むときに4つのエレメントを判断に付け加える場面が生じるのでしょうか?

 

 次のような例が、その判断です。

 

 「私は、どちらの仕事に就いた方がいいですか? 1つは飲食店のウェイトレス、もう1つは会社の事務職です」。

 

 こういった質問の場合に、仕事の惑星が火のエレメントを持つ火星で、それが5ハウスに入っているのであれば、その仕事は飲食店だろうと察しがつきます。仕事の惑星が地のエレメントを持つ水星で、それが9ハウスに入っているのであれば、事務職だと判断がつきます。この判断では、完全にエレメントだけを使ったとは言い難いですが、エレメントを見なければ判断が付かないものもあります。