● サインは、星座の 外側
西洋占星術は、地球中心の下記のような構造を持っている天宮で考察されます。サインは架空の天球です。
1図
● サインは春分点から始まり、正確に30度ずつを占めています。
星座は、かなり大きな広がりを持ち、各星座の端は重なっています。現在、おとめ座とうお座は、サインを3つもまたいでいます。上の図で一目瞭然です。『同じ星座の生まれ』なんて頻繁なのです。
● 世界の始まりのチャートというものが残されています。それは、下記のような物でした。
2図
● 古代人もウィットに富んでいたようです。これが、「世界の始まりのチャート」だそうです。
アセンダントが♋のサインになっています。そして、サインの支配星が、次々と当てはまっていったとさ。
● 古代人たちは、チャートのスタートを♈のサインにしています。これは、どうしてでしょうか?
レトリウスのCompendiumにその答えがあります。「♈のサインから始まるのは、人の頭部にこのサインが当てはめられているからだ」と、語ります。
● サインは、春分点を起点としていて、♈のサインから始まる
これで、サインが♈のサインから始まることが分かりました。1図を見てもらうとお分かりのように、星座とは随分と位置がずれています。星座は恒星をつなげたものですから、そこは恒星の天宮とも言えます。星座にも意味があり、恒星にも意味があります。それが、西洋占星術です。それは、サインとは違うものです。
● サインは、1日に1回、回転します。
かなり正確には、23時間56分で1回転します。残りの4分で天宮は1度右回りに進みます。これで1年間でほぼ同じ場所に戻ってくるわけです。本当は、我々の住む地球が1回転するのですが。
● 惑星は我々を代弁する役者としての天の舞台で演技をする者です。サインは、その役者達の演技をする舞台背景にあたります。
舞台背景は、ホラリーでもネイタルでも、あるテーマにそった背景が質問ごとに描かれる大道具です。仕事のことなら仕事をテーマにした背景が用意され、恋愛のことなら恋愛の事柄を表現した背景になります。健康のことなら、体に関する解剖学的な図が舞台背景として描かれます。まぎれもなく、役者の置かれている状況を形容する、ハウスとは違う役割を担っています。
役者(惑星)の演技が旨ければ、役者の気持ちや立場や本心までも、演技力から見て取れます。
役者の語り口や身振りが無いと、役者が嬉しいのか、悲しいのか、気分を高ぶらせているのか、沈んだ気持ちを表現しているのかが分かりません。背景は、役者の気持ちまでを表現することはできませんが、状況を示すことで補助として働きます。それが形容詞としての意味を持つと言われる所以です。
サインは、役者達(惑星)の性格を示すわけではなく、その時の気分・気持ちをディグニティー、リセプション、アスペクトと、ハウス位置等で示します。あくまでもサインは背景です。
● その他にも、サインは幾つかの役割を持っています
次ページでは、更に詳しくサインに付いて述べます。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』