占星術では、判断方法そのものを考察し、吟味する
占星術師グイード・ボナタスは、『146の考察』と呼ばれる手引書を遺しています。ほぼ、ホラリー占星術のための章もあって、ネイタルのための考察も含まれ、区分するだけでも難しい本です。
ホラリー占星術の場合、全体を通しては繰り返しになる事柄も、143番目、後ろから4番目にまとめられていて、その1・クライアントが本心から尋ねているのかどうか、から、その14・ディスポジターへの考慮を改めて注意書きとしています。
その1・ カレントが本心から質問をしているかどうか。
これは、ボナタスが序文から考察している事柄で、如何に大事なのかが分かります。ASC のロードと、時間のロードの整合性という単純な事柄が、全体を通じて3回述べられています。序文、7番、143番です。
しかし、占星術師サエル、そして、ラテン語翻訳者のケルンテルのヘルマンは、もっと掘り下げてこのことに付いて言及しています。詳細はスクールで伝えていますが、クライアントの具体的な質問以外の、クライアントの意図までもが露わにされます。今日のコンサルティング・チャートの判断が、既に古代から行われていた証拠もあり、考察の方法は現代にはまだ蘇っていませんから、当然深いと言わざるを得ません。
その2・ 月がセパレートした惑星を観察して、アセンダントのロードと共に、カレントに与えてみる。
この方法は、ウィリアム・リリーが思いも付かなかった方法です。リリーは、真実性が無いとして退けていますが、確かに、具体的な質問に答える場合に、カレントに当てはめてしまっては、読み間違えます。
ボナタスの意図したのは、その1と同様に、クライアントの意図を解きほぐすためのものでした。ここにおいても、またしても、ケルンテルのヘルマンの方法が如何に優れていたのかが分かってきます。
その3・質問事項の表示体で示されるものを、サイン、又は、ハウスで考慮せよ。
正確には何を意味しているのかが、不明です。具体的な質問に関して述べているのか、クライアントの意図する本当の意図を、サイン、又は、ハウスで考慮するべきだと言うのか、不明です。
もし、クライアントの意図が、ASC のロードと他の要素で調べてしまったとします。すると、質問対象事項の表示体は、まさに、具体的な質問事項を深く掘り下げて検討せよと言うのが、目的となります。でも、本当なのかどうか?
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