ハウスは、惑星の意味によって形作られています。サインと同等ではありません。大きな要素としては3つあります。
1つ目は、カルディアン・オーダーで定められた惑星の並び順で、各ハウスに配当されています。
2つ目は、ハウスのジョイという惑星があって、そのジョイの惑星がハウスの意味を決定している場合もあります。
3つ目は、ハウスそれぞれの位置です。1ハウスは地平線を含んでいます。7ハウスは同じ地平線でも、星々が沈む側の地平線の意味を含みます。こういった、それぞれの場所の醸し出す雰囲気を、古代の人たちはハウスの意味として取り入れました。
1つ目の、カルディアン・オーダーで配分されている惑星ですが、次のような並び順となっています。
惑星の並び順は、土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月です。この順に、1ハウスから7ハウスへと君臨させました。惑星は7つしかないので、8ハウスは元に戻り土星となります。この土星は、1ハウスという入り口を受けもち、8ハウスでは出口を受け持っています。天宮図の一番外側となる惑星である土星に、実に相応しい位置となります。つまり、恒星の天宮とサインに住む神々が、我々に語り掛ける入り口であり出口を受け持つというわけです。確かに、8ハウスは、排泄器官、換気扇、勝手口、お手洗い等々、外に出ていくものの象徴とされています。詳しい説明は、8ハウスを参照してください。
2つ目は、ハウスのジョイです。
幾つかのハウスには、ハウスのジョイという惑星が決められています。ジョイは紀元2世紀に書かれた Astronomicon(アストロノミカ)という本に載っていて、この本は既に1993年に日本語訳が出版されています。フランス文学者の有田忠郎氏によります。
3つ目は、ハウス固有の位置によってハウスの意味が構築されます。
多くは太陽の意味によって捉えられているようです。
これらの意味は複合されていきます。例えば、4ハウスが良い例となります。アストロノミカでは、土星が4ハウスにノミネートされていて、土星の意味を強く示すものが多く4ハウスに入れ込まれています。例えば、4ハウスには、墓とか、大地、地下室、庭、建造物、家、ビルディングといった意味がありますが、土星がなければ何故そのような意味が4ハウスに残っているのか分かりません。祖先もそうですね。
また、太陽が7ハウスに力無く沈み、次の朝には力強くアセンダントから上昇するのを、古代の人たちは、4ハウスに太陽の故郷があって、そこに大神様が住み、太陽に力を降り注いでくれるから次の朝に力強く昇るのだとしたのです。
4番目の惑星として、太陽がここに当てはまりますけれども、ほとんど太陽の意味が出てきません。祖先を表すので、私たちに一番近い祖先、両親のハウスです。けれども、親のルーツを主体にしたときには、ほとんどの場合女性が嫁いできていますから、父親のルーツになります。父親と母親を分離したいときだけ、父親が4ハウスになります。確かに、太陽の意味です。土星も、ネイタルでは夜の父親のナチュラル・ルーラーです。
太陽が夜に帰るところとして、故郷の意味が付いているって面白いですね。流石に太陽系の立役者です。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』