法則を学ぶことは 旅に似ています

 ホラリー占星術を学ぶことは、同時に、「西洋占星術とは何か」との問いに答えることにもなります。それは、問う行為を行う人と、投げかけられた問いに答える占星術師の存在の、2人が揃って始めて占いがスタートするからです。

  

 何故、そんな占いができるのでしょうか?

 

 ボナタスという13世紀のイタリアの占星術師は、次のように考えました。

1、「天という存在が要るであろう」

2、「問いたいという人が、問うという行為を自由意思で行う必要がある」

3、「それだけでも不十分で、問うという瞬間に、星々が整えられていること」

そして、そこに占星術師が介在しないと、答えは得られないだろうと。

 

 天とは、何でしょう。明らかに、神の存在を認めていたのです。そのような存在を認めるからこそ、適切な時と場所で、チャートを作らせてもらえるのだと心の底から信じていたのです。

 

 下に、偶然の賜物で作られたチャートがあります。神に対する不信感ではありませんが、本人が望まない所で作られたチャートです。依頼人は、本人から「占わないで欲しい」と言われていたにも関わらず、”簡単な質問だから答えは得られるはず”と思い込んで、占ってしまったのです。

 


 私の彼は、仕事を得られますか?

2018年10月30日 10:59pm

 

 占いに親しんでいる女性が、つい最近仕事の面接を受けた彼のことに付いて占いを依頼します。
しかし、占い好きの彼からは、彼女に「占わなってくれるな」と釘をさされています。

 

 質問は、「私の彼は、仕事を得ることができますか?」です。

 

 彼を示す表示体となる惑星は、7ハウスのロードである土星です。彼が面接を受けた仕事は、7ハウスから数えて10番目のハウス、4ハウスのロードである♂です。♂はアングルを得ていますが彼を示す♄とアスペクトを取りません。10ハウスの♀だとしても、♄とアスペクトを取りません。一見、♀は逆行して♄の光を背負っているようにも見えますが、♀はコンバストされていた☉からセパレートしてきています。

 

 結果、仕事は得られないことになります。

 

 でも、彼は仕事を得られたのです。

 

2、「問いたいという人が、問うという行為を自由意思で行う必要がある」

 

 これに反しています。すると、正しい結果が得られなくなります。

 

 不思議だと思いませんか? 何故、そのようなことが起きるのか、人間の浅知恵ではなかなか理解できません。ただ、素直に、「してはいけないことは、してはいけない」と捉えるしかありません。解釈をすると、その時点で何かの間違いが起きるようです。