惑星のセパレーション


惑星が、別の惑星、あるいは、重要なサインから離れてきたことをセパレーションと言います。惑星は時々、観察する人を惑わせるような動きを見せます。チャートに置かれている惑星を、ただ漫然と見ていると見過ごすことが多々あるのです。

これは、早く動くとされる月の場合も同じです。月は離れてきた(セパレート)惑星によって何が過去にあったかを推測するのですから、どのチャートにとっても大事です。例えば下記のチャートでは、月があたかも水星からセパレートしてきたかのように見えます。

 

 

例えば、木星(カレント)と仕事(10ハウスルーラー水星)がアスペクトすることにより、就職は可能と読んでしまうかもしれません。しかし、実際に月がセパレートしてきた惑星は土星です。エフェメリス等で確かめてみると、月は土星からセパレートしてきています。土星で示されることとカレント(木星)の間に、月によるトランスレーション・オブ・ライトが完成しています。

 

それを、水星から月がセパレートしてきたと観察してしまうと、間違った判断に達します。

セパレーションそのものの概念は難しくありません。しかしながら、実際にちゃんと見付けるには年季が要ります。何度も失敗をするかもしれません。諦めずにしっかりと目を見開いて見付けるようにしましょう。


セパレートする惑星に関わるアスペクトとは・・・

セパレートした惑星は、物事を成就させる力は無いのか?

 

ホラリーの質問で、当該の惑星同士がセパレートしていることはよくあります。物事が過ぎさっていて、完成の機会を失っているような感覚があります。又、月(通常はカレントの惑星)とセパレートしていることもあります。 [リリーやボナタスは、アセンダントや月を、浮気をしているかもしれない相手にそれを当てはめる場合のことを書いています] これは、惑星同士の時、あるいは、カスプの両側に在ることでは、意味が違っています。

 

恋愛の質問で、「私の彼は今でもその女性と付き合っているの?」

であれば、彼を示す惑星から金星がミュータブル・サインの中でセパレートしていれば、その女性との関係は終わっているとみて間違いありません。彼らには関係があった(過去形)のです。しかし、終わっています。1分でも、2分でもセパレートしていれば、終わっています。

 

フィクスド・サインの中でセパレートをしているなら、特にそこがアングルならば、誘いも無く、本人も浮気をしようなどと考えたことも無く、その女性の影は去っていると考えて間違いありません。

 

カーディナルなサインであれば、そこに誘惑が存在したかもしれません。しかし、アングルであればその誘惑に乗っていません。即座に断ったとみて間違いありません。そこがサクシダントなら、ちょっと誘惑に気が向いたかもしれません。ミュータブルなサインであれば、角度差によっては誘惑に乗ったのでしょう。けれども、今はその関係は終わっています。

カスプの両側にある場合は、説明するのは難しいのですが、セカンダリー・モーションによるカスプへのアプローチ、プライマリー・モーションによるカスプへのアプローチの両方を考慮できるので、一般的にはセパレートではありません。どちらも、アプローチと捉えてもいい場合が多くあります。でも、何かの場合には、質問の意図によりますが、セパレートとして考慮する場合が出てくるかもしれません。