霊的な攻撃、又は、憑依現象



西洋占星術の世界では霊的な事柄と一切関係が無いと思われている方も多いと思います。私も、霊的な事柄と、あるいは憑依現象の事柄など西洋占星術では解けないと考えていました。しかし、記述があるのです。霊的な現象を動かせなくても、霊的な世界からの干渉が判断できます。メリットは、誰にとっても大きなものがあります。

 

質問そのものが霊的なもの、あるいは、憑依現象、あるいは、精神世界に関わる事柄ならば、次のように行って判断をしていきます。

 

この種の質問への第一のカギは、アセンダントのルーラーと12ハウスのルーラーが同一の時であり、もしそうなっていれば、それは悪霊のことであると認められています。この理由は12ハウスが元々魔女のハウスであり、その魔女とクライアントが一体となるという意味になるのだと思われます。

 

この手順に従うと、もし土星がアセンダントと12ハウスの両方のルーラーであったならば、そして12ハウスに入っていて逆行してあるならば、あるいは7ハウスや8ハウスに入っていて逆行していれば、そして月が6ハウスのルーラーであって土星に近づいているなら、私たちは常にその人は魔法にかけられているか、あるいは悪霊に祟られていると判断しても間違いありません。

 

12ハウスのルーラー(同時にアセンダントのルーラー)が12ハウスに入っている事は、エッセンシャル・ディグニティーが高いままです。しかし、当該の質問事項に関して言えば、それは強い憑依霊かもしれません。下記に記述があるように、6ハウス(オポジション)でデトリメントにあっても憑依していると断定されるのですから、クライアントは悲惨です。

 

2番目のカギは、6ハウスと12ハウスの関係です。

精神的な特定の質問において、12ハウスのルーラーが6ハウスに入っているか、

6ハウスのルーラーが12ハウス入っているか、

アセンダントのルーラーが12ハウスに入っているか、

または、12ハウスのルーラーがアセンダントに入っているなら悪霊が関わっています。また、

もし月が12ハウスに入っていて、アセンダントのルーラーか12ハウスのルーラーとオポジションになっているのであれば、これも、疑いの一つです。

 

他にも、8ハウスのルーラーがアセンダントに入っているか、

アセンダントのルーラーが8ハウスに入っていても、悪霊に関する嫌疑をなしてもよいことになっています。

これらは、アラビア人の占星術家が書き留めた時代からあったのです。質問が、何か悪い精神的な影響が彼を支配している場合は、その虚弱さがまだ彼の心を充分にかき乱していなくても、彼の夢を苦しめ阻害し悩ますのは、次のような表示が語ります。

 

当該の1ハウスのルーラー(つまり、セミナー等の先生や霊的な力を与えてあげるよという人のハウスを1ハウスとして、)その惑星がコンバストなら、運悪く数えて12ハウスに入っているなら、12ハウスのルーラーと結びついている(関係がある)なら、大きな恐れであり、彼が尋ねたその人は魔法にかけられているか、悪霊に取り付かれていることになります。あるいは何か悪い精神的な力が彼に取り怨いています。そのような力で、あなたをも魅了し、憑依しようと企んでいるのです。

 

アセンダントのルーラーが12ハウスのルーラーであれば、そしてコンバストになっているなら、太陽がどのハウスのルーラーなのかと確かめに行くことで判断ができます。そして入っているサインと天の1/4クォーターを確認して、魔女となる人物か、魔女に依頼をした人物が、その方角に住んでいると推察します。太陽の居るサインとディスポジターがその人物を指し示します。

 

もし、アセンダントのルーラーが12ハウスのルーラーであって、コンバストであり、太陽が3ハウスのルーラーであるなら、それは誰か近所に住む人が魔女に頼んでこの行為をもたらしています。そこで、アセンダントのルーラーがどこに入っているのかを観察します。また、3ハウスのルーラーがどのハウスに入っているかも観察します。そして、どのような妨害をしているのかも観察します。そうすればそのハウスの性質に応じて、どんな悪意を発しているのかの理由も判断できます。

 

もし、アセンダントのルーラーが10ハウスのルーラーに12ハウスでアフリクトされていたならば、それは疑いもなく神の手による善導として注意を則されているのです。あるいは信じられない神秘的な力によるものです。いわゆる、お告げのようなものであり、真剣に対処しなければいけません。神から試されているといってもいいでしょう。

 

もしアセンダントのルーラーが火星や土星のような凶兆星であって、そして12ハウスに入っている、コンバスト、12ハウスのルーラーから好くない影響を受けている、それならば、普通の魔女から魔法を掛けられている可能性があります。

 

もし12ハウスのルーラーがアセンダントに入っているなら、それは魔女の事柄を疑っても差し支えありません。あるいは何らかの悪い精神がクライアントを苦しめていることになります。でも、効果を及ぼしているかどうかはアセンダントのルーラーをよく観察してみなければ分かりません。あなたは、アセンダントのルーラーを観察して下さい。

 

人々にとって魔法にかかる時の問題点は、当の本人も気付かずにいるかもしれない事です。世界のいたる処に彼らは居ながら、見付け出すのは至難です。上記の法則を保持することである程度判断できます。

 

誰かを通して質問されたのであれば、その人が憑依させられているかどうかを疑っているならば、その人のアセンダントを変化させてあなたの占断を下す必要があります。

 

ここまでの記述で、霊の質問をされたなら、1ハウスと12ハウスの間に密接な関係が生じていたら、悪霊に関連があると疑えることが分かります。

アラブの記述にはありませんが、幾つかのチャートを見てきて、憑依霊は『月』で示されるのではないかと思い至っています。カレントの心をも同時に表わしていますが、月はここで取り上げた記述の中にも何箇所か、突然出てきています。例えば、『・・・月が12ハウスに入っていて・・・』というような記述です。

 

このような質問の場合に『月』をカレントでは無く、『憑依霊』として読むと、実にしっくりといくのです。

 

記述どうりでは無いので、充分気を付けて取り扱ってください。


彼は、憑依を受けていますか?

前述の記述に従って、判断をしてみてください。

      質問は

「彼は、怨霊に憑依されていますか?」 です。


彼を示す7ハウスを、彼のための1ハウスとします。すると、1ハウスと12ハウスは同じルーラーとなります。疑いが掛けられます。それは水星となります。アングルがミュータブル・サインというのは、ダブル・ボディーズ・サインです。二重性をも示します。

 

さて、古代から書かれている記述に従うと、12ハウスのルーラーが1ハウスに入っているのは、憑依を疑わせる配置です。水星は1ハウスに入っているのでしょうか?  2ハウスに入っているのでしょうか?  5度ルールは、サインを跨ぎません。獅子のサインである2ハウスは、蟹のサインまでは戻れないのです。

 

水星はディスポジターである月とミューチャル・レセプションをしています。このことは憑依現象から救ってくれるのでしょうか?  

 

私は、私の数少ない経験から、月が憑依をしている霊そのものかもしれないと疑っているので、月とのミューチャル・レセプションは憑依として、とても強い憑依であると判断しました。おそらく、一般的な感覚では了知できないでしょう。では、どのようにしたら了解できるのでしょうか?

 

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これには、悪魔というのはどのような方法で人々を支配しているのかという視点が役に立ちます。西洋占星術に登場する悪魔は、土星のキャラクターを構成する時に用いられます。土星は+(物質)が  ) (心)の上に乗った形で示されていて、物質による心の支配を通して影響を及ぼしてきます。

 

そう、どのような綺麗な法則を説こうと、彼は

「物質的に豊かになるには、このような方法もありますよ!」

と、私達に語りかけてくるのです。物質的に豊かになるのは悪いことでは無いと説きます。お金に対する罪悪感を取らないといけないと、説きます。もちろん、罪悪感などは取った方がいいのですが、罪悪感を排除しておいて、豊かな生活を得ましょうと説きます。

 

私達は、財産を豊かにすることへの罪悪感だけを取り除くだけで良いのです。

 

後は流れに従えばいいのです。その人に必要となるなら与えられるし、与えられなくてもそのような物質的な欲求を捨ててしまう方がどれほど大事か。本当の大金持ちは、至誠の無欲の人で無いとなれません。なってしまうなら、それはそれでいいのです。財産が豊かになれるようにと、目指す事はありません。

 

お金を得ることに対する(すなわち、物を得ることに対する)、罪悪感だけを捨てればいいのです。それ以上を説くかどうかで、悪魔に支配されているかどうかが判断できます。

 

彼はどうも強い霊的な支配を受けているようです。

 

それを如実に示すもう一つの表示があります。

それは、水星(彼)の木星(カレント)へのアスペクトです。この水星(彼)はボイドではありません。ちゃんと水星(彼)のオーブ内で木星(カレント)を捉えています。現在、水星は光で木星を捉えていて、やがてサインを超えてアスペクトを完成します。

 

しかも、悪いことには、木星(カレント)はそれと同時にドラゴン・テイルとコンジャンクションするのです。ここで、「罠」に掛かるという意味は、自分も憑依されるということと判断できます。

 

カレント(木星)にとっても、アセンダントのルーラーと12ハウスのルーラーが同じですから、カレント自身も憑依を受けているのでしょうか?  私は、その危険が迫っているだけだと判断します。だからこそ、デトリメントになった木星(カレント)の前方にテイルを置いて、注意を即しているのだと考えます。木星(カレント)が牡牛のサインに居た時に、月「ここでは悪霊」の支配をイグザルテーションで受けていました。現時点ではありません。そのような場所に木星を置いて、今から危ない所へ(再度)落ちてしまうよと注意を即しています。

 

未来は変えられるのか、変えられないのか?

 

木星(カレント)が水星(彼)の話に乗らなければ、(それは自由意思でできるわけです)、これは回避できます。

 

百文字占断より