アングル・ハウス

アンギュラー・ハウス



アングルは、 ピボット、 カーディン、 ヒンジ 等とも言います

● アンギュラーとも言います。

 

  アングルは、「角」という意味です。丸いチャートを見ている限り、角と言われている意味が感覚的につかめません。下の図がそれをハッキリさせてくれます。1、4、7、10ハウスで中くらいの四角形を形作っていて、その角になります。

 

 

  ここには、小さい四角、中くらいの四角、大きな四角があります。中くらいの四角◇がそれぞれのアングルを示しています。

 

  これで、内側の1ハウス、10ハウス、7ハウス、4ハウスを一組とした四角形が見て取れます。

 

  ◇それは、角を持っています。他のハウスは、その角を内側の何も書いていない四角形の角にぶつけています。これは、エジプトからイスラエルにユダヤの民が移住する時に、レビ族を真ん中にして主だった4部族が幕屋(テント)を張り、その回りを取り囲むように全ての他の8部族が宿営の時に取った陣営の形にそっくりです。メッカでの礼拝も右回りに行われます。

 

● ケーダントは、ラテン語で落ちるという意味です。

  アングル・ハウスから落ちているので、ケーダント・ハウスとなります。

 

  それは、どちら側でしょうか?

 

● アングルのハウス

  アングルは、全てのハウスの中で一番強いハウスです。良いと強いは違いますが、強さが良さに変わることもこの世ではよくあります。それは、ある意味勘違いを伴っています。お金持ちは、強いです。それは、しょっちゅう良さと取り違えられます。

  

● アングルの意味

  アングルとサクシダントは、ケーダントと共に、2つ組で理解されるべき意義を持ちます。有利さ(アングル)を持つこととの対極に、不利(ケーダント)であることが対になります。又、活気にあふれている(アングル)と、忙しくない・暇(ケーダント)であるとの対です。

 

  アングルが前進することに対して、ケーダントは後退・退却することです。

 

  キッチリと、ケーダント(3、6、9、12ハウス)が不利であるというシステム[アブ・マシャーやアル・カビス]とは別に、7つの有利な場所を持つシステムが、アンティオコス、ポーフェリー、レトリウス、ドロセウス、ザエル等の占星家によって、使われています。

 

  若干の意義の違いでは、アングルは、有益であるとか助長をするとかになり、ケーダントは、不利であるとか、隠居をするとかの意味になります。

 

  7つの有利な場所という考え方は、アセンダントにアスペクトしているとか、アスペクトしていないで決まってきますが、3ハウスだけはケーダントとして不利なままにされてきました。

 

● 実現性、力強さ

  アングルは強いので、実現可能性が一番高い場所になります。物事に成就が必要なら、もちろん、必ずアスペクトが必要です。

 

  かつて、恋愛の質問で、一方の惑星が6ハウス、もう一方の惑星が8ハウスに入っていることがありました。アスペクトは有ったのですが、物事は成就しませんでした。アスペクトが有っても、実現しないことがあるのです。力の弱いハウス同志だったのです。

 

  一般的にアングル同士に惑星があってアスペクトがあるなら、クォータイルかオポジションです。クォータイルはまだしも、オポジション・アスペクトがアングルで起きているなら、レセプションがあってもよほど元々難しい事柄で無い限り、成就はしても直ぐに欠点が現れてしまいます。

  

  クォータイルでは、アスペクトがあって、レセプションがあるなら、物事は完成し、努力して完成させて良かったとなります。

 

  アングルにある惑星が役者として人を示しているなら、それは意思作用を早く実現させようとしていることを示します。

 

  しかし、アングルにある惑星が役者として、意思作用の無いものを示しているなら、それは強く長い停滞を示します。


● アングルに入っている惑星

  初期のネイタルの本(例えば2世紀のドロセウスの著書等)は、アングルを非常に大切にしています。重要な惑星がアングルに入っているというだけで、そのネイタルの持ち主は他の人達から疎外されずに生きていけると判断しています。

 

  この時にアングルに在る、入っている、というのは現在でもインド占星術に見られるような、サイン=ハウス方式、ホール・サイン・システムでの判断です。

  

  ドロセウスの判断の譲れない主たるものは、それぞれの支配星のトリプリシティーのルーラーの状態を調べることです。最も単純にした形では、昼のチャートなら太陽、夜のチャートなら月、それら二つのルミナリーズの入っているサインのトリプリシティーを重要視することです。そして、それらがアングルに入っているなら、疎外されずに生きていけるとしています。


● マレフィックとは、ベネフィックとは

  古典的には、太陽、月、木星、金星がベネフィックです。火星と土星がマレフィックです。ギリシャの哲学は、極端さを良くないと見做しました。従ってマレフィックな惑星がマレフィックにあるということは、火星は熱過ぎること、土星が冷た過ぎる状態に在ることによります。

 

  ベネフィックな惑星達がマレフィックな惑星達のサインに入っていると、それはマレフィック体がイグザルテーションとなるサインでもですが、マレフィックがベネフィックをレシーブすることになります。これによって、マレフィックはベネフィック達に対する悪意を和らげます。当然のように、セキスタイルやトライン、時によればコンジャンクションであれば、リセプションが完成されるので全く悪意を届けない、敵意を表に出さない、恨みを持たないことになります。

 

  クォータイル・アスペクトでもレシーブとアスペクトが揃いますから、リセプションとなりますが、ハードなアスペクトであるという部分は残ります。特にオポジションであれば、リセプションが有っても、最終的にはこれは取るべき選択ではなかったと後悔することになります。これは、リセプションが効かないというよりも、オポジションというアスペクトが強すぎるのです。

 

  マレフィックは難しさ、困難さ、性急、抑圧された状態を示すとされます。