レセプションの概念を説明するのは本当に難しいと思います。
ある人にとっては、アスペクト一辺倒で学んできたために、「レセプションの考察はしなくても、チャートを読めてきた」というものがあると思います。
また、ある場合には、「ミューチャル・レセプションという概念が頭にこびりついていて、なかなか外れない」というものもあるでしょう。
人生の様々な場面で、注意して取り組まずに、即座にその中へ飛び込む事は、いろいろな障害が起きるとも言われます。昨日は発明家の方とお話をする機会があったのですが、新商品というのは必ずクレームが来るのでほとんどの場合に手直しが必要になる。お金を頂いて試してもらうという申し訳ないことをすることになるけれども、大々的に売り出すには、難しい工業製品であればあるほどリスクがあるから、滑り出しには数年かかるとおっしゃっていました。
注意して進めないと、把握するのに回り道をしてしまうというのもあると思います。
私は、作用するレセプションを探しているようです。説明するよりも実例を示した方が早いだろうと焦っているのかもしれません。しかし、過去の文献には、「必ずということは無い… 」とも書かれています。つまり、レセプションを探し出しても、常に旨くいくとは限らないということです。
ここにレセプションを含む、恋愛のチャートがあります。
ただし、意向を強く主張できるのは、相手になっています。
カレントの意向が反映されるのであれば、恋愛がこれまで以上に進んでいくと読めるのですが・・・
ところが、下記の例はそれとは状況が違っていて、相手の惑星の意向をカレントが受け取っている様に示されているのです。恋愛の状況としてはどう受け取ればよいのか? 判断に苦しみます。
質問は、「彼の気持ち」です。
相手を示す惑星「月」は、丁度アセンダントに乗っていて土星にレシーブされています。月はそれを受け取っている惑星「土星」にアスペクトしに行きます。レセプションを与えられています。
月は、強く木星とアスペクトしていてセパレートしていますから、木星と土星を結び付けるだけなのでしょうか?(トランスレーション)
ここで本当に知りたいのは、二人がどうなるということよりも、質問では「彼の気持ち」なのです。
カレントは、彼の気持ちを全面的に受け入れようとしています。
彼を示す月は、アセンダントの丁度真上にあり、この表示は、相手の男性が判断をカレントに強く委ねている表示です。
レセプションでは逆に、その決定権を相手の男性が握るという意味を帯びています。
互いに意思決定権を相手に委ねていると、何も決まらないことにもなりかねません。
どちらの惑星がディグニティーを持っているかというと、カレントの惑星となっている土星です。
レセプションの意味は、
レシーブする惑星が、レシーブされた惑星に権利を与える。
レシーブする惑星が、レシーブされた惑星に解決策を与える。
レシーブする惑星が、レシーブされた惑星を保護する。
などです。
このチャートでは、カレント「土星」が相手の男性を保護しながらも、彼の意向を聞き届けるという意味になりますから、彼の気持ちが「もう別れよう」なら、それを受け入れるとも取れます。
彼を示す「月」の位置も、カレントの愛が勝っている位置です。でも、彼はカレントのことを嫌いではありません。だから、アセンダントに入っているのです。カレントの中へ飛び込んでいます。
「月」の置かれた場所から判断すると、彼はカレントが結論を出してくれてもいいよと、暗に述べています。ですから、結論を女性から述べ伝えることは良くなくても、イニシアティブを取れるのだったら、少し強く押すことでこの恋愛が進展していくことが期待できます。
アスペクトはスクエア、90°です。ここからも、少しの努力が必要であると読みとれます。少しの努力・・・ 恋愛では懇願、好きだと正直に伝えること、聞き届けてほしいとお願いすることです。
待ってだけいては、何も始まらない。お互いに相手に決定権を委ねていては何も始りませんよね。
このチャートは、それを示しているのではと考えました。
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