西洋占星術と神 3

西洋占星術上の神の領域サインには、5つのエレメントが存在します。サインには火地風水のエレメントが分け与えられ、そして別にエーテルというエレメントが存在します。それら5つのエレメントは、エレメントを持つ惑星の領域を通して下界にまで作用し、神の威信が響き渡るように降ろされて地球上の世界が創り出されていきます。 

 

4つのエレメントは初期段階から作用しています。コールドでモイストな蠍のサインの支配星が、ホットでドライな火星だったりするわけです。このような条件を満たさないエレメントを持たない惑星が、サインの支配星になれるわけは無いのです。

 

事実、医療の占星術の本を紐解き始めると、ホラリーの診断で1ハウスのルーラーが蠍のサインの火星であり、1ハウス蠍のサインに入っていれば、その人は病気です。何故なら、ホットでドライな火星という惑星が、コールドでモイストな全く性質の違う蠍のサインに入っていて、居心地が良いわけはないからです。ディグニティーが高くても何もなりません。

 

蠍のサインのルーラーが冥王星なら、このようなエレメントで判断するはずの占星術が使えなくなります。冥王星はエレメントを持たないからです。

 

又、医療占星術は、随所でエレメントで判断するテクニックを駆使するものです。エレメントを持ちこまない占星術によって、自ら限界を作り上げているというわけです。

 

エレメントで判断する占星術というと、ネイタルの初期の段階でそのネイタルの体質や気質を導き出してくる所でも使うはずです。もちろん、その手順をエレメントを使わない占星術で踏むことはありませんし、行わないこととして飛び越えてスタートします。