ネイタルの講座


私にとって始めての、ネイタルの講座を行いました(2012年4月14日)。

 

生徒さんからの要望が多いので、トラディショナルな占星術ではネイタルとどう向き合うかというスタンスに関するお話しから始めました。

 

又、これを皮切りにKuni. kawachiが引き続きネイタルの講座を始めるという意味でもありません。あくまでも、スポットで行う講座でした。

 

細かな話に入る前に、トラディショナルな占星術では何ゆえホラリー占星術の後にネイタルが置かれているのかとか、西洋占星術のネイタルを学ぶ場合に、何故占星術の歴史観を必要とするのか等をお話ししたいと考えました。

 

次のネイタルのスポット講座は、秋口を予定しています。

 

説明に用いるのは、アブ・アリ・アルカヤットの「The judgments ofNativities」“ネイティビティーの判断”です。

 

この本は初期アラビア占星術を上手に残しています。テトラビブロスの影響を受けずに、テトラビブロスと全く違う事を書いています。しかも、テトラビブロスの書かれたギリシャから伝えられたものです。

 

勘の良い人なら、「じゃあ、ギリシャで書かれたテトラビブロスと、どう違うの?」と思われたことでしょう。そう、テトラビブロスは学者の書いたものです。プトレマイオスは“アルマゲスト”という有名な地学の本を書いた学者です。 

学者であり、占星術師でもあったなら、何も問題は無いのですが、テトラビブロスにはテトラビブロスにしか出てこない、当時のギリシャに見つからない様々なテクニックが鏤(ちりば)められているのです。

 

テトラビブロスに付いてもいずれ説明しなくてはいけないと考えていますが、今は、学者の書いた占星術の本ということだけを理解して歴史を通過してください。

 

アブ・アリ・アルカヤットの本は、アラビアで書かれた物ですが、ギリシャからの影響をかなり受け継いでいます。だから、重要なのです。彼の師である、マシャ・ア・ラーの書いた本の説明もいずれ行いたいと考えています。