健康に関わる 西洋占星術 2



四つの エレメント

 

4つのエレメントを個別に述べるのは冗長になるので、右の用語解説から選んでご覧ください。

 

4つのエレメントは、西洋占星術を構成する主要な要素です。必ずどこかで観察しているはずです。例えば、水のサインを思い浮かべて、蟹のサインと魚のサインを比べてみると、蟹のサインは夏のサインですから、ベースに夏のホット&ドライがあって、その上にコールドでモイストなサインが乗ると観察するはずです。季節を表す太陽だと、更にその意味は深まります。

 

一方、魚のサインは冬のサインですから、コールドでモイストな冬の気質の上にコールドでモイストなサインが乗っていると観察するはずです。

 

そして地平線の上にあるなら、幾分ホットな要素が加えられ、地平線の下なら幾分コールドな要素が加わります。

 

そのうえで、蟹や魚のサインに入っている惑星のエレメントを観察していけば、それだけで多くの情報となるでしょう。すると、古代からの格言で言われるように、何故、月(コールドでモイスト)が、魚のサイン(コールドでモイストなサイン)に入っていてエッセンシャル・ディグニティーを全く持っていないにも関わらず悪く言われないかの理由が分かります。もちろん、サインのロードである木星(ホットでモイストな吉星)のことも考えてのことです。

 

更に月とサインのことを考えると・・・

蠍のサインもコールドでモイストですが、月はそこではフォールです。月は蠍のサインでとても扱いにくい惑星となります。そこで月が火星と接合しているとリセプションになり、火星は月を助けます。しかし、常には火星を好きではないのです。火星も、接合している以外は、月をよろしく思いません。なのに、蠍のサインのフォールの月を助けてくれるのは、火星だけなのです。いまだにどのようなエレメントの交感が行われるのかが分かりません。火星はホットでドライ、月はコールドでモイスト、正反対の気質を持ちます。虐められるのが好きという感覚なのか、浄化はある程度の痛みが伴うという感覚なのかハッキリしません。

 

 月は新月から半月までが、ホットでモイストとなります。

 月は半月から満月までが、ホットでドライです。

 月は満月から半月までは、コールドでドライです。

 月は、そこから新月まで、コールドでモイストとなります。

 

この理論は、まさしく占星術的な解釈に基いています。

 

月自身はコールドでモイストでありながら、約一週間でエレメントを替えながら宇宙の旅を続けて行くとされます。29日で満月から満月、あるいは、新月から新月になります。そして、特異点として、新月がコンバストであり、満月のコンバスタ・ウェイ(焼けた道を歩くイメージ)があるわけです。両方とも、ほぼ占星術的には悪い場所です。

 

そして、月は病気の人を観察する場合に、どこで極端に良くなったり悪くなったりするのかの指標ともなります。西洋占星術は健康を観察すると言いながら、病の状態の推移をも診る方法を持ちます。

 

ということは、とても4つの分解で見切れるものではありません。月には16の拠点と呼ばれるポイントがあり、それを参照しながら事態の推移を観察しました。少し健康を観察する占星術とは離れますが、いずれはこのポイントに付いてもお話しておきたく思います。

 

 

良いとか・悪いという単語を占星術ではよく使います。「天候」が悪いとは、雨が降るとか、強い風が吹くことです。又、「天候」が良いとは晴れるとか過ごしやすい気温や湿度であることです。考察していくジャンルによって、焼き直すことが必要です。「健康状態」が良いとは、何も気にしている肉体的なことは無いことです。「健康状態」が悪いとは、肉体的に気になる不都合がどこかに生じているということです。

 


誕生石と呼ばれる石の一覧は、宝石屋さんがいかにしたら宝石類を多く身に付けていただけるかを考えて考案されしものです。日本で言えば、明治時代に始まったとされています。

 

しかし、元々は西洋占星術やホメオパシーの世界に存在していた理論があり、特に誕生日のために考案されたものではなく、時々のその人の健康状態を支えるためにありました。石はハーブよりも純粋なエネルギーを放ちます。つまり、その人がコールドでモイストな傾向に傾いている場合、それを是正してくれるのが純粋な逆のエレメント、ホットでドライな石や貴金属ということになります。その時々で必要とされるエレメントは違うわけですから、誕生石が合う場合もありますし、意味の無いこともあります。

 

そこには、コールドでモイストなエレメントが過剰ならば、ホットでドライなエレメントで整えられるという理論があるわけです。ここに、体はコールドでモイストに傾いていても、パワーストーンがホットでドライなら、この宇宙はエレメントでできていると考えている占星術では、それで是正されると観る理論があります。

 

これは、反共鳴という考え方です。もう一つの考え方が、ホメオパシーの中にある共鳴という考え方です。ホメオパシーでは、何らかの毒にあたった場合、その毒を何千倍にも希釈していくと純粋なエレメントとなり、その純粋なエレメントが体を落ち着かせてくれると考える理論です。見事な共鳴作用を使う方法です。

 

占星術やヒポクラテスの考え方の中にも共鳴の考え方があり、多少使い方が違いますが[共鳴、反共鳴]両方とも使います。悪く粗雑になったエレメントで健康を害しているならば、粗雑なエレメントを純粋なエレメントで整えれば、健康も取り戻せる、体も整うとする考え方はホメオパシーと同じです。占星術には、反共鳴と共鳴を使い分ける理論もあります。

 

そこで、先ほどのコールドでモイストなエレメントが過剰であるなら、ホットでドライなエレメントに属する、例えば「金」のネックレスをすることで健康を取り戻せるとするわけです。誕生石がたまたまそのエレメントに属するものであれば、持っていて良かった、守ってくれた、となるわけなのですが、誕生石は理論上導き出されたものではないので、向き不向きはあるでしょう。

 

また、健康状態というのは日々変化するものですから、常日ごろに身に付けている誕生石や誕生金属(?)のエレメントが、その日の健康状態を守ってくれるかどうかは分かりません。

 

 


ところで、栄養ドリンクが劇的に体の衰弱の回復を感じるほど効くのは、本当に体が弱っているときのみです。疲れていてどうしよもないときに栄養ドリンクを飲むと、短時間で先ほどの疲れはどこへ行った? となった経験は、私にもあります。

 

普段、健康な時に栄養ドリンクを飲んでも、ほぼ栄養素は体の外へそのうち出ていくだけです。これも、当然どなたも実感しているはずです。効かない、わけではなく、あなたがそのときに健康である証明になるわけです。

 

エレメントによる健康の回復を狙う場合も同じように、衰弱してどうしようもないときでないと効き目が確かめられません。そこで、とても疲れている時に、どのようなエレメントの過剰に至っているか、あるいはエレメントの過小に至っているか、それを確かめるためにチャートを作成するという手も使えます。


◆ 季節の エレメント(春)


エレメントは、とても強く季節に影響を受けています。太陽が牡羊、牡牛、双子のサインに入っている間は春です。春には春の様相を私たちは目にし、植物たちが芽を出し、桜の花の咲くのを楽しみます。春にはホットでモイストなエレメント(気[質])が充満します。春の生まれの人たちはどうしたって春の気を受けて生まれるわけです。

 

太陽が春。

牡羊の生まれの人は、春のエレメント(ホットでモイスト)の上に、♈の気質(ホットでドライ)を乗せていて、牡牛の生まれの人は、春のエレメントの上に、♉の気質(コールドでドライ)を乗せ、双子のサインの生まれの人は、春のエレメントの上に、♊の気質(ホットでモイスト)を乗せています。

 

ホットと湿り気は、エネルギー(動くこと)と人と人、あるいは人とモノ、あるいは、モノとモノを結び付ける働きを持つエレメントです。したがって春の気質を天から受けた春生まれの人たちは、人なつっこくて誰とでも友好的に振舞う、典型的な風性タイプの人の要素を持ちます。

 

春の気質はホットでモイストな惑星、木星の性質に似ていて、外へ向かって多くの友好的な関係を持とうとします。ホットなエレメントは活動・行動をする気質です。この性質は、肉体の中の血液にも似ています。血液はまさしくホットでモイストであり、体の隅々まで行き渡り、栄養素と老廃物を交換し有機体組織としての肉体を支えます。

 

血液が火星で示されるのは、あくまでも傷や怪我によって体外に流れ出た血液を指していて、ホットでモイストな血液の性質は多血質と呼ばれるのが最もふさわしいはずです。

 

体内を行き交う血液は、様々な器官を通ります。肉体をエレメントで観察した古代の人々は、それらの中でも栄養素を取り込む消化器官と老廃物を浄化する肝臓を、ホットでモイストな血液と最も蜜接に関係していると観ました。ホットでモイストな器官です。

 

体内に取り入れる食物は[グロス(ひとまとめ)として]木星であり、それを消化する消化器官も、グロスとしてホットでモイストであり、栄養素を運ぶ血液の役割は明確に肥沃さと関係しています。

 

その食物の前段階であるモノの名代(みょうだい)である金銭も、食物に交換できることから木星であり、物々交換時代の名残を残している食物に交換できる物質という意味から、所有物(財産)は木星であるという理論に戻ることも可能です。肥沃さの惑星だからです。

 

さらに、健康に関わるエレメントとして、春のエレメントである多血質(ホット&モイスト)を観察していきたいと思います。

 

エレメントは、人生を四つに区分した各年齢域にも反映されていきます。幼少期は今話しているホットでモイストです。青年期にはドライが入り込み、少々反抗的な気質が入り込むホットでドライとなります。ドライは、モノとモノの間に境目を作る働きがあるからです。中年期はコールドでドライになります。幼少期からの友人と会うことも少なくなり、管理職として難しい立場に立たされる機会が増えていきます。老年期はコールドでモイストとなります。

 

 又、男性はホットでドライ。女性はコールドでモイストが優位です。

 

なぜ、季節のエレメントが気質として一人一人の肉体に宿るのか、いや、肉体だけではなく、精神的にも、霊的にも影響を与えていくのかを、古代の占星家たちもいろいろと考察しました。

 

子は親に似るとも言いますが、ホットでモイストなエレメントを持つ人生のタイム・スパンはまさしく幼少期です。星々だけではなく、霊的にも、遺伝子的にも、親の影響を受けない限り親に似るわけがありません。日本人が日本人としての形状容姿を持つのは、日本人の遺伝子によるからです。その人が親の影響を受けるのは(時には行動さえも)、霊的な空間を通してとしか考えられなくなります。

 

それは同じ形、同じ事柄で出ない所が不思議なところですが、親が大勢の友達を持つ人柄だと(特に家に連れてくることはない)、子供がある年齢に達すると、自分の家に大勢の友達を連れてくるといった行動を見せる場合もあります。

 

ホットでモイストなエレメントは、子が親に似るといった(親の行動を真似すると言ってもいい)不思議な状況を説明してくれます。モイストは元々境目を失くするというエレメントですから、親と子の垣根を取り除きます。それは、目に見える部分だけではなく、心の奥底まで同機をしていて、子は親の家庭での行動を包み隠さず演じて見せます。夫婦の仲が悪いと、自分が病気になって両親を冷静にさせもします。

 

逆に言うと、子供が病気になったら夫婦が円満だったのかを振り返り、互いに寄り添うと、子供の病気は一気に快復したりもしていいわけです。

 

近くに居る人の影響ではなく、まさしく、生みの親の生活態度を生き写しのように映し出すのは、超空間反射(丸山敏雄、「全集、1、464」)といって、親と子が離れていても作用し、ホットでモイストな幼少期のエレメントがその理由となります。

 


お話をさせていただいている健康に関するエレメントの話は、どのようにチャートを使って肉体の健康状態を判断していくのかに通じていきます。(おそらく、日本語で紹介されるのは始めてのものです。17世紀以前、ホラリーを使って病気の診断をしていた方法が基となっています[否具体的なネイタルに基く本は出ていて、それは日々の健康状態を占うようなものではありません])。今のところ、見通しが立たないように見えますが、肉体健康のもとであるエレメントをしっかりと把握することで、西洋占星術を使って健康状態を推し量れるようになっていきます。

 

また、春夏秋冬のエレメントを説明し終わった後に、気質の判断方法を紹介します。リリーのものです。それらをかみ砕いて説明していきたいと思います。それでも、意味不明であればコメントをお寄せください。

 

健康状態を判断する方法は、ひじょうに具体的です。例えば、例になるのかどうか分かりませんが、最近いただいた質問の中に、「コロナワクチンの接種を受けて、次の日の予定がこなせるか? 健康状態を崩すのではないか?」という質問を受けました。

 

チャートは、アセンダントのロードがボイド(近づかれる惑星も、近づく惑星も無い状態)で示されました。つまり、その意味は月のボイドと同じようなもので、普段と変わりがないと判断ができます。例にならないと申し上げたのは、エレメントを使わなかったからです。

 

しかし、このチャートがボイドでなかったならば、エレメントから考察していくことになったはずです。

 


◆ 季節の エレメント(夏)1

 

夏のエレメントはホットでドライです。胆汁質とも黄胆汁とも、火のエレメントと呼んでも、どれでも内容は同じになります。ホットは熱で、ドライは乾燥する意味です。これが両方存在することから、このエレメントは、活動力・行動力はあるけれども他と結びつくことが不得手です。特に火星のようなホットでドライなエネルギーは、ある特定の部分に強く作用する熱となります。これは、暑い熱で健康状態を崩す、例えば、熱中症といったものの中に存在するエレメントだと言えるでしょう。この炎症は、獅子のサインだけではなく、今日(2021年6月15日)のように太陽が蟹のサインにあるときにも起こります。今年のカナダでは、ヒートドーム現象といったものも起きていて、数百人の命が熱波によって奪われています。

 

太陽が夏

夏のエレメントは蟹のサインに太陽が入ると既に発揮され始めますから、蟹のサインの生まれの人には当然、ホットでドライな気質が吹き込まれます。つまり、蟹の生まれの人は夏のエレメント(ホットでドライ)の上に、蟹の気質(コールドでモイスト)を乗せていてい、獅子のサイン生まれの人はホットでドライが重なります。乙女のサインの生まれの人は、ホットでドライなエレメントの上に、乙女の気質(コールドでドライ)を乗せています。

 

最近の占星術の気質の判断では、季節のエレメントを無視しているので、勢い、蟹のサインと魚のサイン(両方とも水のエレメントで、感受性といった誰もが持つものに頼っています)の明確な区別がつきにくくなってしまいます。ほんのちょっとこの季節のエレメントという古典的な考え方を入れ込むだけで、その違いが明確になるはずです。

 

また、気質は性格ではありません。あくまでも、気質です。体質といってもいいでしょう。性格めいたものも入っていますが、怒りっぽい性格であったとしても、「怒り」は性格ではないので、治すことができます。ホットでドライということで怒りっぽいと解釈してしまいそうですが、あくまでも、エネルギーが高く、それでいて結び付けるのが不得手でです。確かに全員が怒りっぽいわけではありません。

 

怒る(確かにホットでドライの行為ですが)ということがモノを壊す、自分を壊す、他人を壊す、子供を壊す、親を壊す、等々を如実に体験してしまえば、自分が怒ることで回りに迷惑を掛けているという側面に気付いたときに、そういった性格は恐ろしいことですから治せます。気付かなければ、治りません。気質は気質であり、性格ではありません。

 

自分がよく怪我をする、回りの物が壊れるなどの経験をしている人は、自分は絶えず怒っていないかを考えてみればいいでしょう。私も怒りっぽい性格ではないのですが「このやろう!」と自分の不甲斐なさと時間に追われるという時に起きてしまった怒りで、車を大破させました。しかも、ぶつけられてのことですから、いかに怒りが物を引き寄せて壊してしまうかも経験しました。イライラも一種の怒りです。子供を壊します。怪我をさせてしまいます。勉強ができなくなり、子供の成績が一時落ちます。怒りからモノが壊れる、というのはそういう意味です。

 


◆ 季節のエレメント(夏)2

 

夏のエレメントはホットでドライ(胆汁質)です。健康を保つためには、夏に食べる食品を思い浮かべてみると実に自然がよくできていることに気付かされます。夏はホットでドライが過多になり易いので、コールドでモイストなスイカを食べたり、メロンを食べたり、野菜サラダを多めにとったりします。

 

肉体健康の元は、精神的な健康に違いありません。季節のエレメントは、それぞれの季節で体のバランスを取りにくくし、夏はホットでドライが多いことから、ホットでドライに対処する食生活、生活様式、行動、気持ちの持ち方等で対処してきました。それらは、先人たちの知恵として、そこかしこに存在します。暑気払いといって熱いお茶を飲むのも一つの方法です。冷たい水ばかりが健康を保つ方法ではないわけです。イギリスにも、暑いときには熱い紅茶を飲むという方法があるとのことですから、洋の東西を問わず、昔の人は体感しながら様々な方法を編み出しました。

 

実際には、より水分を摂取する機会も増えているはずです。子供たちの行動を見ていると素直にそれが実行されていて、水に入りがたがります。大人は危険度の観察をして、ある程度は許すべきだと思います。絶対に水に触れさせない親御さんも見受けられますが、子供たちの体を使って全体を把握する能力の低下を招いてしまいます。

 

病気というのは「気の病」。肉体と精神は自然治癒力も元々持っていて、季節の移り変わりは、多くの生命体が様々な環境に適応できるように与えてくれた多大な宇宙の恩恵です。季節の変化を嫌がることでも、肉体は反応を起こしてしまいます。大雑把に捉えれば、置かれた環境を嫌がることでも、健康は崩れてしまいます。季節の変化を嫌がることで出てくる皮膚炎は、環境と直に接しているのが皮膚だからです。皮膚は土星か月の持つものです(天球構造では、一番上と一番下を支配していて、外側を形成しているから)。

 

ホットでモイストな所でお話をしましたが、子供は親の気持ちをもろに反映すると書きました。子供が皮膚炎を起こすのはおかしい… 子供が環境を嫌がるわけはないからです。が、子は親の心をその通りに演じる役者ですから、親が環境を、季節の変化を、雨や露のジメジメした状態を、暑い夏を嫌がっていると、子供に皮膚炎として出てしまいます。

 

夏は夏で「これが良い」と受け切ることでも、健康を保つことができるのです。大自然は人間に、気構えさえも求めています。嫌悪する心というのは、季節の変化だけではなく、対人関係にも及んでしまいます。それは、心の性癖になってしまうからです。

 

子供のアトピー性皮膚炎が増えています。親として、自分は何を嫌悪しているのか、深く反省の機会を与えてくれているものと思います。夏の紫外線かもしれませんし、夏の暑さかもしれません。夏に出てくる虫かもしれませんし、蚊に刺されるのが嫌なのかもしれません。誰でもちょっとは嫌なのですが、過大になってくると子供に影響が出てしまいます。

 


夏のホットでドライなエレメントは、肉体の中では胆嚢(肝臓で作られる胆汁の保存器官)と関連していると考えられてきました。胆汁質(ホットでドライ)と言われるように、胆嚢と関係があるわけです。そして、精神的な怒りは肝臓から発せられ胆汁となり、胆嚢に蓄えられると考えられてきました。まるで、東洋の医学とそっくりです。というか、ヒッポクラテスの医学がシルクロードを通って東洋の医学になった節もあります。あるいは、混ざり合ったのかもしれません。

 

ドライなエレメントは、何らかの垣根、境目を作る機能を持っています。ホットは行動的なエレメントです。2つ合わせたこのホットとドライは、何となく「怒り」と関連しているように思えませんか。「怒り」は「嫌悪感」から発せれられることも、薄々分かりませんか? ホットでドライは、必ずしも怒りと同じではありませんが、「怒り」もホットでドライだと言いたいのです。

 

「私は違う」、あるいは、「私とは違う」は、様々な感情から導かれますが、「怒り」「嫌悪感」からも出てきます。それは行動するための原動力になったりしますから、一概に悪いわけではありません。けれども「怒り」はやはり何かを傷付けるのです。昔から肉体を観察してきた古代の人々は、怒りっぽい人たちが胆嚢を壊す率が高いことを知っていたのでしょう。それで、胆嚢を怒りの器官だと関連付けたのだと思います。

 

胆嚢は消化器官の1つです。肝臓で作られた消化酵素の1つである胆汁を消化の時に役立つように蓄え、食べ物を分解します。この分解することも、ドライな働きの1つです。あれとこれを別けるわけです。選択、選別をする星、火星のことを思い出した人もいるでしょう。「嫌悪感」と「怒り」は密接に関連しています。季節を嫌がる気持ちは、決して誰も「嫌悪感」とは思っていないかもしれませんが、境目を作っている皮膚に作用することもあることから、皮膚に炎症を引き起こすわけです。感情のコントロールが旨くいかない思春期に(ニキビや疥癬)多いことでも理解できます。

 

問題は「怒り」の感情が自分だけの肉体に留まらず、他からも出てきてしまうことです。

 

回りの物に出たり、周りの人に出たり、自分の関わっている事業に出たりするので、まさか、自分の心が引き起こしているなんて思いもよりません。結局、西洋占星術も人の「心」をも取り扱っているわけですから、それを気付かせてくれる諸現象は大変ありがたいものです。大宇宙は愛に満ち溢れているからこそ、それは間違っているよ、違った方向に向かっているよ、と指し示すために苦難や不健康が訪れることが最初は薄々気付きはじめます。

 

すると、大事な大自然からの諭しなのですから、苦難を喜ぶという心境の変化もあっていいわけです。また、不健康な状態が訪れないと、人間はますます我がままになってしまいます。ここにヒポクラテスの述べる、どのような心持で生活をすればよいか、というエレメントに関わる生活態度の項目が存在する深遠さがあります。薬草(ハーブ)や貴石(パワーストーン)や食品以外にも、生活態度の項目もあるのです。まるで瞑想実践体系がくっ付いているようなものです。